介護支援専門員の長田(ナガタ)です。
介護保険を利用する為に、要介護申請をすると「認定調査員」が「要介護認定調査」にやってきます。
認定調査員はご自宅や入院中の病院を訪れ心身の状態を聞き取り調査します。
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認定調査員はいつ来るのか
認定調査員は突然あなたやあなたの家族の下に来るわけでは有りません。
要介護認定の申請書を役所に提出すると、認定調査員に連絡がいきます。
申請書に書かれたあなたの都合を考慮して、認定調査員から電話がかかってきます。
ここで、認定調査員と相談の上、訪問日時が決定します。
元気ですアピールはいらない
ご高齢の方に多い事ですが、普段と違い他人が来ると元気になられます。
他人に弱みをみせてなるものかっと言ったところでしょうか?
普段は立ち上がるのにも歩くのにも何処かを掴んでゆっくり行っているのに、訪問調査員の前では信じられないぐらい機敏に動かれたりします。
普段は物忘れも激しく何度も同じ事を話す方でも、そのときに限って会話が成立したりします。
同席している家族もケアマネもびっくりです。
訪問調査員には頑張っている姿を見せる必要はありません。
むしろ介護が必要な状態を見てもらわなくてはなりません。
何を聞かれるのか
調査で聞かれる項目は全74項目
- 介助の項目(16項目)で、「全介助」又は「一部介助」等の選択肢
- 能力の項目(18項目)で、「できない」又は「つかまれば可」等の選択肢
- 有無の項目(40項目)で、「ある」(麻痺、拘縮など)等の選択肢
聞かれる事は多岐にわたり、起き上がれるか、座ってられるか、立ち上がれるか等から実際に現在はどの様な介助がされているか、お金の管理は誰が行っているか等を30分~1時間ほどで聞き取ります。
様々な方法で心身の状態を聞かれますが、実際に調査されているのは介護にかかる時間、介護に必要な時間です。
病院で調査を受けた方がいい?
前述の通り、要介護認定は介護にかかっている時間で決まります。
病院に入院中は、殆どの事を病院側が行ってくれます。
ご飯のしたくはもちろんの事、トイレや着替え、お風呂も介助してくれます。つまり、入院中は(病院が)介護にかかる時間が長いのです。
一人暮らしの方なら、自宅では全て自分で行わなくてはなりません。どれほど時間がかかっても出来る行為には「できる」の評価がなされます。
反対に、時間をかければ出来る行為でも周囲の助けがあれば「介助されている」とみなされます。
この事から、病院で訪問調査を受けた場合は介護度が重く出る傾向にあります。
ただし、病院で受けた場合は家で調査を受けるより要介護度の有効期間が短く設定される事が多いようです。
要介護度が高く出れば、利用できるサービスの幅も広がりますので一般的には入院中に訪問調査を受けた方が良いでしょう。
一人で受けない方がいい
他人が来たときは元気になられる方が多いという話をしました。元気になられるのは良い事ですが、介護保険のサービスを利用する為には普段の(しんどい時の)状態を訪問調査員に伝える必要があります。
普段の介護をしているご家族か、介護保険に詳しいケアマネジャーに立ち会ってもらい普段と違う評価をされた時には訂正を入れる必要があります。
NGTケアプランでは、要介護認定調査には出来る限り立ち会うようにしております。
なぜなら、訪問調査の内容は一般的な解釈や医療的な解釈とは違う場合が多々あるからです。
コメント
三回介護認定を受けましたが、髪の長さや調査時に着ている衣類の事まで聴かれております。何故長髪を指摘されるのか理解しがたいです。短髪にしますとカットの回数が増えると同時に金銭的にも大変です。
髪の長さについて聞かれるのは意味が分かりませんね。
「整髪」について尋ねる項目がありますので、その関連だと思われますが。
整髪についての調査項目では、自分で整髪できているか、人に整髪してもらっているのを尋ねる項目です。
ここでいう「整髪」とは、「ブラシの準備」「整髪料の準備」「髪をとかす」「ブラッシングする」等の「整髪」の一連の行為のことで、これについて介護の手がかかっているか否か調査します。
調査員の方も調査能力等に差がありますが、「長髪を指摘」というのは理解に苦しみますね。
今まで要介護認定3です。
介護更新時の聞き取り調査に、二時間要しました。
余りにも長すぎたので、どっと疲れが残りました。